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中年が承認欲求を満たすためのブログ

天鳳プレイヤーが麻雀やその他の趣味について書きます

美しきインターネットの奇跡『けものフレンズ』

3月下旬にしてようやく暖かくなってきたことが嬉しくてたまらない超インターネットです。体感気温はQOL(クオリティ・オブ・ライフ)に大きく影響を及ぼす重要なファクターですからね。絶対零度みたいな生活をしてるおっさんが横文字使って何を言ってるんだって話ですけれども。

 

 

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本日は『けものフレンズ』の話をしたいと思います。いまさら改めて話題に出すのは逆に寒いというほどの人気&注目作ではありますけれども、深夜アニメをめったに観ない自分が全話を視聴、それも大半がリアルタイムでという作品となるとそう多くはありません。列挙すると

こんな感じになりますね。20年近くインターネットどっぷりの生活を送ったうえでこれですから、オレは「基本的には深夜アニメを観ない人」ということになると思います。

つまりは全話視聴、いわゆる「完走」をしただけでも個人的規模においてはひとつの事件なのですが、加えて今回の「けものフレンズブーム」とでもいうべき現象そのものについても語りたい部分が数多くありますゆえ、大団円の興奮冷めやらぬうちに書き留めておこうと思います。

 

 これはアニメに限らず娯楽全般において言えることなのですが、趣味人と通りすがりを分かつ大きな点に「つまらないものを消費できるかどうか」というのがあります。これはもちろん物質的あるいは金銭的な消費を指す場合も多いのですが、それよりも「娯楽のなかにつまらない時間が含まれることに耐えられるかどうか」、あるいは「つまらないものor時間を楽しむスキルに長けているかどうか」という意味合いのほうが強いです。

練習や勉強などに代表される「楽しむための努力」を受け入れられるか。明らかにダメなものに時間を奪われてしまったとき、それを「無駄だった」と感じるか否か。面白いかどうかわからないうえに少し待てば確実に安くなる旬のものに対し、迷わず数千円数万円を払えるかどうか。いずれも趣味人、いわゆる「オタク」の人はまったく気にしないことですが、「ちょっと○○に興味が出てきたので手を出してみよう」程度の通りすがりな人にとっては大きな壁になる部分ですよね。

そんななかで生まれた「ダメとわかっていながらあえて楽しむ」という方法論は、趣味人が編み出した最適解のひとつでしょう。つまらないと判断した瞬間それをやめて、別のことを始めるのが一般人。努力して面白いところを探したり、何がどうダメなのかをしっかり考察して知見を広げ、のちの肥やしにしようとするのが趣味人です。特に映画とTVゲームにおいては、他ジャンルよりもこうした楽しみ方が確立されている(発達している)感がありますよね。クソ映画マニア、クソゲーマニア、どちらも昔から一定数の方が頑張っておられる印象です。

 

当初『けものフレンズ』に注目したのは、そうした極まった楽しみ方のできる趣味人、いわゆる「訓練されたアニオタ」のみだったと思われます。実際のところ、深夜アニメを見慣れていないオレのような人間にとって『けものフレンズ』の第1話はおっとろしく退屈で、正直に言えば2度ほど途中で視聴を挫折してるんですよね。

それがなぜ全話視聴どころか関連商品を買ったりブログで長文記事を書くほどハマってしまうことになったかというと、ネット上でこの作品について語っている人たちのテンションが「ネタとして楽しんでいる」から「ガチで面白いぞこれ」へと、明確に変遷していった過程を目の当たりにしたからなんですよ。

そこで発せられていた熱は近年のインターネット趣味人界隈においても稀にみるほど高くて、それはふだん深夜アニメを観る習慣がないオレですらうっかり巻き込まれてみたくなるほどのものだったんですね。ネタ作品にはネタ作品とされてしまうだけの欠点や不完全さが必ずありますから、それが愛されるかどうかはともかくとして、今回のように「ネタとして楽しんでいた趣味人たちが顔色を変えてゆくプロセス」というのはめったに見られるものじゃないんですよ。そりゃあ興味を惹かれますよね。

 おそらくですが同じような経緯で『けものフレンズ』にハマっていった人は多いのではないかと思います。なにかに心奪われてゆく他人を眺めてその影響を受けることは、単純な口コミや「流行に乗っとけ」的な軽い動機とは比べものにならないほど人を強く動かしますからね。そして作品そのものの内容が本当に良ければ、それは無限に連鎖する。

メディアミックスプロジェクトの敗戦処理として登場し、マニアックなファンの後押しや大がかりな宣伝があったわけでもない『けものフレンズ』が巻き起こした一大ブームの正体はここにあるような気がします。この奇跡はインターネット以外では決して起こらない類のもので、老害インターネッターを自称するオレとしてもこういうのは本当に久しぶりの体験で、心から素晴らしいと思えるものだったんですよね。

 

かつてインターネットが趣味人の天国だった時代がありました。映画、小説、漫画、アニメ、ゲームその他諸々、普通に生きていたのではまず出会うことのできない「隠れた名作」に何度も出会い、同好の士とそれについて語り合ったりすることもできました。現在のネットからはそうした部分が失われて久しく、もちろんオレもそれを受け入れて生きてはおりますが、今回の『けものフレンズ』ブームがそうした古き良き時代を思い起こさせるものであり、本当に感動的だったということをここに記しておきたく思います。というわけで本日の記事はこのへんで! 次回更新の予定は未定です!

 

 

 

 

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作品の内容についてほとんど触れなかったので、いちばん感動した場面の画像を最後に貼っておきますね。いやーこの紙飛行機が飛んだときは本当にやばかったな! おい!